いじゃない

いじゃない

たちが大き

たちが大き


 「みんな、おたくのタクシーですよ。 運転手にどんな教育をしているのですか」
泣き叫ぶよう苦情を言っている。
 「これって、業務放棄と、業務上過失傷害と、乗車拒否と違います?」
女は散々文句をぶち撒けると、
 「今から、警察に訴えてきます、憶えていら言語治療っしゃい」 月の世界から迎えが来て、かぐや姫は帰っていった。竹取の翁(おきな)は、大きなため息をつきながら言った。
  「姫はとうとう帰ってしまいましたなァ」
媼(おうな)は、涙ぐんでいた。
 「もう、戻っては来ないのでしょうかねえ」
 二人に暫くの沈黙があったが、思い切ったように媼が口を開いた。
  「お爺さん、どうしたものでしょうか」
 翁は「はっ」と気付いて煌々と輝く月を見上げた。
 「儂たちは、かぐや姫に騙されていたのだろうか?」
 かぐや姫は、月の世界から今にも使いが来て、金銀財宝を届けてくれると口癖のように言っていたが、最後までそれは叶うことはなかった。そればかりか、多くの男たちから高価な贈り物を受け取り、結果的には結婚詐欺のようなかたちになってしまった。
 夜が明ければ姫に貢いだ男たちの怒りが、年老いた夫婦にぶつけられよう。そうかと言って、夜逃げをする体力も無い。借金も呆れるくらい山積みで、多くの借金取almo nature 好唔好りが押し寄せよう。とても老夫婦には返せる見込みはない。
  「姫、何故わしらをこのような地獄に陥れなさった」
 これから起こることは、老夫婦にとって地獄に違いない。  
  「どうして、儂らも月の世界へ連れて行ってくれなかったのじゃ」  
  「せめて、二人の命を奪って下さらなかった」  
  「姫を恨みますぞ!」
 翁と媼は、てんでに恨み辛みを呟いていたが、翁は床の間の抽斗から短刀を取り出すと、媼が正座している前に置いた。
  「覚悟はできておるか?」  
  「はい、お爺さん、ご一緒にあの世に参りましょう」
 両掌を合せて「南無阿弥陀仏」とお題目を唱えた。   
  「すまなかったのう、儂が竹藪で姫を見SEO公司付けたばかりに、お前までこのような目に遭わせてしまった」
 翁は頭を下げた。  
  「いえ、そのようなことはおっしゃいますな」
 とは言いながら、子供に恵まれなかった夫婦が、子育てという幸せな体験が出来たのも、姫のお陰だったのだとその時に気付いた。
  「姫、恨むなどと言って済まなかったのう」   
  「では」
 と、翁が短刀を握ったとき、まっ黒な雲が月を覆い、夫婦は暗闇に包まれた。しばらくして再び月が顔を出したとき、庭の木の下にかぐや姫が佇っていた。   
  「お爺様、お婆様、ただ今戻りました」
  「えっ、姫は月の世界に帰って行ったのではなかったのか?」  
  「はい、帰ってきました、金銀財宝がなかなか届かないので、催促してきました」
  「そのために月へ帰ったのかい?」
  「はい、左様でございます、じれったいので私が持って参りました」
 月の世界の侍従な葛籠を担いで下りてきた。 一つ、また一つと…。 幽霊とお化けは別のものである。 幽霊とは人間の霊魂であり、人の目には見えない。「私は見た!」と主張する人が居るかも知れないが、それは実態を見たのではなく、幻覚、錯覚の類で心に感じたものである。

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